京都府北部、西舞鶴駅前のエリアに、学生は利用無料、大人はサポーターとして支える、中高生の拠点「KATALab.(カタラボ)」があります。この場所を運営するのは、代表の髙田 智哉 (たかた ともや)さん。
現役の高校教師として教壇に立ちながら、放課後や休日は「街の伴走者」として若者たちと同じ目線で活動しています。
活動開始から1年が過ぎた今、高田さんが抱く葛藤と、その先に見据える舞鶴の未来について、じっくりとお話を伺いました。

「交流」のその先へ。1年で見えてきた「居場所」の本質
立ち上げ当初、高田さんが描いていたビジョンは「地域と学生の交流」でした。
地元の大人と学生が交われば、新しい何かが生まれるはず。
しかし、現場で学生たちと日々向き合う中で、その考えはより本質的なものへと変化していきました。
「最初は『交流』が目的だったけれど、今は何より『居場所』であることが一番大事だと感じています。活動を続けて気づいたのは、今の学生たちは、想像以上に『ありのままの自分』でいられる場所を切実に求めていた、ということでした。」
コロナ禍を経て、物理的な繋がりが希薄になった時期。学生たちの力を借りて舞鶴市を活性化したいという想いで始まったこの活動は、いつの間にか、学生たちの「心の安全基地」としての役割を強めていきました。
「何かをしなければならない場所」ではなく「ただ居ていい場所」。
その安心感があって初めて、若者たちは自分の足で外の世界へ踏み出す勇気を持てるようになるのです。
「KATALab.(カタラボ) 」という実験室が広げる、無限の選択肢
「KATALab.(カタラボ) 」という名前には、「語り合い(KATARI)」+「実験室(Lab)」という意味が込められています。
ここは、学校や家庭という限られた世界以外の「選択肢」に出会える場所です。
「KATALab.(カタラボ) という名前の通り、ここでは様々な職種や考え方を持つ大人たちと語り合い、助力を受けることができます。
自分たちの活動に共感して積極的に動く子はもちろんですが、人知れず悩みを抱えている学生にも、私たちは同じように寄り添いたい。
自主性を育てるための環境と、多様なロールモデルはもうそろっています。
ここでは、学校や家庭だけでは出会えない幅広い選択肢を届けていきたいんです」
現役の教育者として、日々生徒たちの成長を一番近くで見守っているからこそ、学校という枠組みだけではカバーしきれない可能性を拾い上げたい。
高田さんの活動は、理想論ではなく、教育現場での実感を伴った、極めて切実で地続きの挑戦なのです。
2026年の挑戦:やっと「ハイハイ」ができた赤ちゃんの時期
現在、KATALab.(カタラボ)の認知は着実に広がっていますが、運営のフェーズとしては今が一番の正念場だと高田さんは語ります。
「今のKATALab.(カタラボ)を例えるなら、やっとハイハイができるようになった赤ちゃんのようなもの。子育てでも一番目が離せなくて、体力的にも精神的にもしんどい時期ですよね。でも、ここをしっかり見守らないと、自立して歩き出すことはできません」
大切に育ててきた「居場所」という土台をベースに、2026年は地域との繋がりをさらに加速させる方針です。
学生たちがもっと街に飛び出して、多様な大人と関われる環境を作るため、今まさに仲間たちと作戦会議を重ねている最中。
「ここに来れば何かが始まる」そんなワクワクする景色を、地域のみんなで形にしようとしています。
さらにインタビュー中、高田さんは「早く“高田2号”を育てて、自分は引退したい(笑)」と冗談混じりに、しかし真剣な眼差しで話してくれました。
これは決して投げ出しではなく、この場所を「高田さんという個人の熱量」に依存させず、舞鶴市の持続可能な仕組みとして定着させたいという、リーダーとしての強い覚悟の現れです。

舞鶴市の大人たちへ。未来を一緒に育む「パートナー」として
「応援してくれる人たちは、KATALab.(カタラボ)に何を求めていると思いますか?」 最後の質問に、高田さんは迷わず答えました。
「舞鶴市の子どもたちの未来への、純粋な期待だと思います。」
現役教師として、そして一人の舞鶴市民として、高田さんが目指すのは「舞鶴市全体のアップデート」です。
それは、学生たちが「舞鶴市には面白い大人がいる」「ここでなら失敗しても大丈夫」と確信できる土壌を作ること。
舞鶴市から始まったこの小さなうねりは、今、確実に街の景色を変えようとしています。

【インタビューを終えて】
日々の授業や校務に追われる現役の教師でありながら、自らの時間をこれほどまでに街のために注げるのは、ひとえに「舞鶴市が好き」という圧倒的な熱量があるからだと感じました。
「やっとハイハイを始めた赤ちゃん」を育てるような、今のKATALab.(カタラボ) の踏ん張り時。
「学生を信じて待つ」という、教育者としての優しさと厳しさ。
その狭間で揺れながらも、淡々と未来を創ろうとする高田さんの姿。
私たち大人に何ができるか、その 答えを一緒に探してみませんか?
KATALab.(カタラボ)
〒624-0841
京都府舞鶴市字引土小字折原7番地10 西矢殖産ビル1階北側
090-5465-9866
平日 16:00~19:30 (月曜定休)
土日祝 10:00~17:00 (不定休)
活動スケジュールは、ホームページで確認ください
学生:無料
一般:サポーター様のみ
■個人サポーター
1ヶ月サポーター:¥500円〜
1年サポーター :¥5,000円〜
■企業サポーター
1ヶ月サポーター:¥3,000円〜
1年サポーター :¥30,000円〜
西舞鶴駅の市営駐車場又はパーキングを利用





